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 今を去る1999年11月1日、『音楽生活40周年記念コンサート』と銘打って、東京のNHKホールでコンサートを行ないました。ちなみに1999年、つまり平成11年の11月1日という1並びのおめでたい日で、この日は僕の誕生日にもあたります。
  別に僕の誕生日を覚えてもらって、毎年この時期にはプレゼントのご用意を、と言っているのではなく、すでに21世紀をむかえているわけで、今さら何をと言われそうですが、少なくとも40年以上にわたって音楽活動を続けてくる事が出来た、その事実を心から嬉しく思うと共に、その間僕を支えてくれたリスナーの皆さんに、この場を借りてあらためて感謝の気持ちをお伝えしたい、そんな素直な気持ちでいます。

 そうそう、21世紀と言えば、僕等の子供の頃には車が空を飛び、旅行はちょっと火星まで、という風になっているものとばかり思っていましたが、ふたを開けたらさにあらず。相変わらず車は地面を走っているし、旅行といっても豪華客船かコンコルドが関の山。でも、ここにきて猫も杓子もITといった様相で、コンピュータを中心としたテクノロジーはいったいどこまで行くのか、そんな青写真は、おぼろげに見えてきたようです。
  特に音楽を制作する立場として考えれば、ITというほど大袈裟でなくても、コンピュータを使ったいわゆる打ち込みが全盛なのは相変わらずだし、僕も結構利用しているし、こういったテクノロジーを否定するつもりは皆目ありません。アコースティックな楽器と合わせて、表現の幅が広がっていくというありがたい話で、結局はそれらをどう使いこなして、何をどう表現するのか、そんな基本を忘れないよう、自戒の念を強くしている次第です。
  さて、このITなるもの、音楽を作る環境はもちろん、皆さんに音楽をお楽しみいただく環境にも少なからず影響を与えているわけで、音楽家として見過ごすわけにはいかないぞ、と考え、ホームページを用意しました。これまでのファンの皆さんに、もう少し服部の世界に深入りしていただくと共に、新しいリスナーの皆さんとの出逢いの場になればと期待しています。しゃべれる事しかしゃべりませんが(!?)、40年活動してきた僕の音楽の一面を、また違った角度から表現出来たらと考えています。ただ、40年なんていうと、一応大御所呼ばわりされるわけですが、まだまだ服部は日々あちらこちらと飛び回っています。格好よさそうに言えば40周年なんて所詮一つの通過点に過ぎないし、これからの服部に、ぜひ、ご期待くださいという気持ちは変わる事がありません。

 実は40周年コンサートの打ち上げの席で「しばらく休む」宣言をしたのもつかの間、翌年(つまり去年)の1月には、妙にスケジュールが埋まっていて、去年の11月頃にも休むと言っていたのに今年も…。ありがたいような悲しいような(もちろん心からありがたいし、でも少し悲しいのです)。ご用命があるうちが花とも言えますし、そんな服部をこれからもどうぞ宜しくお願いします。